―進藤さんといえば、PGAツアーでも活躍している松山英樹プロのキャディとして有名ですよね。

2012年からバックを担がせてもらって、日本とアメリカのPGAツアーと並行して挑戦してきました。

―キャディをやっていて良かったと思う瞬間はどんな時ですか?

選手からかけられる声に一喜一憂しています。やはり嬉しいのは「今のジャッジ良かった」とか「ありがとう」と感謝された時ですね。

―優勝した時ではない?

優勝はもちろん嬉しいですが、キャディはあくまで裏方なので、でしゃばってもよくない仕事だと思うんです。プロと二人三脚で4日間をプレーする。阿吽の呼吸というか、選手がよくない流れだったら、その流れをよくするための作業をコツコツ積み重ねていくんです。
だから優勝は、72ホールを終えて、その作業の結果が良かったというだけだと思っています。
僕の場合は、優勝した後、ホテルに戻って1人になった時にビールを飲みながら、しみじみと試合を振り返っている瞬間のほうが、嬉しさを実感しています(笑)

―松山プロの相方を務めていた進藤さんですが、1番変わったのはどんなところですか?

6年間、学んだことは数え切れません。振り返ってもかけがえのない時間だったと思います。 日本の“松山英樹”から世界の“ヒデキ・マツヤマ”になって、期待されることも増えてきましたし、アメリカでのファンも増えてきた。そんな中、世界ランキング2位になった時には、かなりプレッシャーもありました。1番変わったのは責任感の大きさでしょうか。
いろんなことを経験させてもらったので、これからは、その誇りと責任を大事にしていきたいと思っています。

―ちなみに、松山プロの1番変わったところは?

体型じゃないですか?(笑)
冗談はさておき、テクニック、フィジカル、メンタル、すべてが成長したと思います。離れた今だからわかりますが、期待される分、背負っているものも大きい。プレッシャーや孤独感なんかもあると思います。それでも戦い続ける英樹を尊敬しています。

―進藤さんだけが知っている松山プロの一面を教えてください。

とらやの羊羹が好きです!

―意外と甘党?

結構甘いもの食べますね(笑)


―進藤さん自身はキャディに向いていると思いますか?

向いてないとはいつも思っています(苦笑)。先輩の良いキャディさんを見ていると自分はまだまだだと思いますし、海外でキャディをやらせてもらって、余計それを感じましたね。
僕は、オンとオフの切り替えが下手なんです。例えば、アメリカのキャディって、試合中はすごく集中しているんですけど、終わったら会場でビールを飲み始めちゃうこともある。オンとオフの切り替えがすごくうまいんです。そういうのを見ていると、もっと仕事を楽しみたいって感じました。

―仕事を楽しんでいく上で、今年はどんなことをしていく予定ですか?

PGAツアーの解説などをやらせていただく予定です。
今後は、キャディをすることもありますが、アメリカでの経験を活かして、日本と海外をつなげられるような仕事をしていきたいです。海外を目指す人やジュニアの子のサポートなどをしていきたい。
英樹のキャディをやらせていただく中で、マスターズでの優勝争いをはじめ、とても貴重な経験をさせてもらいました。悔しい思いもたくさんした中で、ゴルフに対する日本とアメリカの視点の違いも見えてきました。そんな僕にしかできないことをゴルフ業界に返していけたらと思っています。

―不安はないですか?

僕は今年、39歳になります。30代の締めくくりとして、40代に向けて、新しいことにチャレンジできるのは楽しみしかありません。

―ところで、「JUN&ROPÉ」のブランドはご存知でしたか?

以前に、契約の女子プロが着用していたので、存在は知っていました。
それから、「ジュンクラシックCC」や「ロペ倶楽部」などのゴルフ場もありますよね。「ジュンクラシックCC」はトリッキーで難しいと聞いていますので、プレーしてみたいです!

―是非、お願いします。では、進藤さんのゴルフウェアへのこだわりはありますか?

スタイルが良く見える服が好きです。20代の頃はデザインがカッコイイものを選びがちでしたが、最近は肌触りとか着心地を重視しちゃいますね。

―ちなみに、進藤さんの好きな色や勝負カラーはありますか?

キャディをする際、最終日は上が赤、下は白という組み合わせにしています。原色が結構好きなので、赤や青を好んで着ています。

―着用していただく「JUN&ROPÉ」のメンズは今年からの本格展開となります。どんな印象をお持ちですか?

色合いやデザインが、僕の“あったらいいな”を超えていました。デザインの斬新さもすごくカッコイイと思います。実際にウェアを手にしてみると、触り心地もすごく良くて、着るのが今から楽しみです。

―アンバサダーとして「JUN&ROPÉ」のウェアを着用していく意気込みを教えてください。

ブランドのメンズ元年というタイミングでこのような機会をいただいたことで、責任を感じています。「JUN&ROPÉ」のウェアをカッコ良く着こなせるように、体型にも気を配り、自分磨きもしていこうと思っています!
僕自身も新しいことにチャレンジする最初の年ですから、同じ1年目という「JUN&ROPÉ」のブランドと一緒に成長していきたいと思っています。

―最後に「JUN&ROPÉ」ファンにメッセージをお願いします。

作っている人たちの愛情や気持ちを感じる良いウェアの会社とご縁をいただいたことに感謝しています。せっかくジュンロペファミリーに入らせてもらったので、精一杯頑張ります。
僕自身、見た目に自信がないのですが、「だいちゃんが着てるウェア可愛いな」と思ってもらえたら嬉しいです!

進藤大典(しんどう・だいすけ)

[生年月日] 1980年7月3日(38歳)
[出身地]  京都府舞鶴市
[学歴]   東北福祉大学出身

東北福祉大学出身。キャディ歴16年。
ゴルフ部で同期の宮里優作プロに声をかけられ、在学中にキャディを経験。
卒業後、宮里プロのキャディを本格的にすることになり、プロキャディに。谷原秀人プロ、片山晋呉プロ、上田桃子プロらの相棒を務めたのち、2012年より松山英樹プロの専属キャディに。
日本ツアーだけでなく、米PGAツアーにも参戦し、多くの選手を優勝に導いてきた。